京都 気温 氷点付近 天候 初雪…… 京都拉麺小路を1日で食いきる修行が今始まる そもそも事の発端は、「2004年は4人で366杯ラーメン食おうぜ」みたいな企画が起こり、そのメンバーの1人の誕生日が12月24日という素晴らしいポジショニングだったことに始まる。 ──12月中旬── shaka: 「24日が誕生日とかおいしいやん。誕生祝い企画でラーメン小路を1日で制覇したらええやん!366杯なんか余裕で達成やな〜。」 hiromuscle: 「は?なに言うてんの?お前がやれって。」 だから私は大晦日なのに、ここにいます。 カテキョの教え子も道連れにしてな!! 小路は11時に開店する。 閉店は22時で、21時半にはオーダーストップする……。 そして、小路には7軒のラーメン屋が存在する。 柿岡や、匠力、宝屋、麺幸、徳福、桂花、上方ざんまい屋。 11時から21時半までの10時間半で7軒。 ざっと計算すると、1時間45分に1杯ずつ食べるという計算になる。 断っておくが、俺は大食漢ではない。 そりゃあどっちかっていうとよく食うけど、ラーメン大で普通に腹がふくれる漢です。 気合だー!!(アニマル浜口氏を尊敬しています) 宝屋。この店は要注意である。7軒の中でも圧倒的に行列ができる。 朝の空いてるうちに人気店から食っておくことにした。 でも、本日のパートナーである神風(高校受験生)が勉強道具を持って現れた10時58分には、すでに7人も並んでた。 みんな、解ってない。 誰も列をゆずろうとさえしない。 今から俺達がここの全軒を回ろうとしているというのに。 腹が減るまでの時間を使って受験勉強までしようとしているのに。 これが日本の受験戦争。 柿岡や→匠力と2軒を連続で食ったら腹が一杯になってしまった。 だから俺達は束の間の勉強をすることにした。 13時ぐらいになると全体的に込んできて、なんか不安になった。 だから、腹は減ってないけど並ぶことにした。待ち時間が長そうな宝屋に。 と、ここで新たな挑戦者が登場することになる。 彼の名はa-n。今やパチンコの神である猪木氏よりもらい受けたと言われるHN。 彼は15時45分に彗星のごとく登場し、その後、約3時間の間に4杯も食って俺を元気づけてくれました。 俺が7杯を食いきれたことの半分は彼の功績によるものだと感謝しています。 いや、彼なくして今回の達成は無かったと言っても過言ではありません。 なぜならば…… 大晦日のオーダーストップが18時半である事に気づいてくれたのが彼だからです!! 京都拉麺小路では、時たま放送が流れています。 聞く気ゼロでしたorz 神風との勉強に集中し過ぎたせいで、館内放送が耳に入らなくなっていたんです。 愚かでした。 勉強なんかしに来たんじゃないなんてことは俺達もわかってた。 でもまさか、大晦日のオーダーストップがいつもより3時間も早いだなんて……考えもしなかった。ありえない。 今思えば、放送のお姉さんは俺達を遠くからサポートしてくれていたのでしょう。 朝から決まりきった声と口調で、1秒でも早く俺達に気づいてもらおうって必死で。 俺って鈍感な方だから、そんなこと全然気づかなかった。 むしろ、何べん同じこと言うねん、ぐらい思って無視してた。ほんとごめん。 君は諦めないで何度も何度もチャンスをくれていたんだね。 それなのに俺達は勉強なんかに夢中になって……。 手に握ってたのはシャーペンじゃなくてタッチペンだったけどな! 俺達、ニンテンドーDSにはまってました。_| ̄|○ っていうか、オーダーストップが予定より3時間も早いってことを知らせてくれたのはとても助かったよ、まじで。 だけどさ、 あの時、もう17時半だったし、残り1時間だったよね。 まだ4杯しか食ってないってのにさ!! 予定では17時半に食ってからちょっと休憩して、21時過ぎから2杯連続で食う予定だったんだよねー。 それで難なく達成できると思ってたし、まぁ正直、ぜんぜん不安はなかった。 でも、a-nに言われてお姉さんの声を真剣に聞いてみた時はまじで凍りついた。 セカチューやないけど、助けてください、って思った。 だって、今までの4杯はどうなるの? 4杯目に食ったラー油ラーメン(※店の名誉のために実名は保護してます)なんか吐いてもおかしくなかったってのに……。 あの時、俺達は悟ったんだ。いや、宣告されたとしか思えない。 このコンディションのまま、1時間で3杯食え!、と。 ──17時40分── 本日5軒目となる徳福に本気で駆け込んだ。 そして、これまでの客の中でもおそらくトップクラスの速さで食って店を後にした。 ラーメンが出てくるのが早かったのもあるが、店に居た時間は5、6分だった。 そして、迷わず6杯目へと突入。腹はいっぱいに決まってるが、根性でとんこつ醤油味と格闘した。 冗談じゃなく、店全体が強いにんにく臭に包まれている店だが、吐き気を誘発するには十分すぎた…。 ただ、中国茶を出してくれたおかげで、油っぽさからは解放された。癒された。 あの店では苦しめられたのか癒されたのか、もうわけわからない。 ただ1つ、いたって正確に言えることは、 a-nの巧みな話術に時間稼ぎされたせいで、気づいたら18時23分だったってこと!! なんと店に40分以上も居座っていた。俺達にはそんな時間はないはずだろ!? a-nは敵なのか見方なのか。残り1杯というとこまできて、この展開はなに? かの有名な織田信長公もこんな気分だったに違いない。 天下統一という野望の実現を目の前にしながらも、家臣の謀反によって自刃に倒れたあの出来事、もはや他人事ではない。 上方ざんまい屋さえクリアすれば、晴れて京都拉麺小路は我が手に堕ちるのである。 かつて誰も成し遂げなかったと信じたいこの野望の達成は、以外にもこの1年間を共に食い抜いてきた戦友によって危ういものとなる。 そして、この四面楚歌の局面において、さらなる不幸が私を襲う。 ──18時30分過ぎ── 野望達成最後の砦となるラーメンが出された。 しかし、数回は口に運ぶも、急な腹痛に襲われて店外のトイレへ駆け込む。 時間がない…。 麺がスープを吸ってしまう…。 ──閉店まで約15分── 焦る気持ちを抑えて再び店に帰ってきた時には、a-nは既に自分のマヨ丼を食い終わり、のんきに爪楊枝で口のごみ掃除をしていた。 そして、その口からのひとことで、私は彼がやはり敵であることを確信する。 「もう諦めろって。麺伸びてるもん、無理やって。」 その後、全力で食ってるつもりが、ものすごくローペース。 麺が重たい。 あんなにもレンゲが重たいと感じたことはなかった。 店内では今年最後の掃除が始まり、売上金の勘定まで始まっていた。 帰れムードが漂う中、a-nと神風による19時のカウントダウンが始まった。 最後の1口を頑張ってレンゲに盛ってみたものの、結局それを口に入れることはできなかった…。 ※逆に麺を吹き出して店を汚してしまったことをお許しください。m(__)m ──19時2分── ようやく最後の麺を口に入れることができて悲願の野望を達成。 今まで半信半疑だった、「ラーメンを食いすぎると鼻血が出る」という噂に関しても、身をもって信じることができるようになりました。大きな収穫です。 今になって、閉店までに食えへんかったんやから失敗やったと明智a-nは言うが、そもそも21時半まで営業してる状態を想定してのチャレンジだったわけですから問題なく達成でしょう♪ 俺は野望を達成しました。いや、達成させてもらった。 |