双子素数-日本数学会様からのお便り

またメールに関することやねんけど、 2月19日に「日本数学学会」宛に双子素数に関する質問してん。 その返信が僅か一日でやってきた〜隠す必要もないから報告!

まずは俺が送ったメール

----- Original Message -----
From: "釈迦部"
To:
Sent: Tuesday, February 19, 2002 10:49 PM
Subject: お願い


はじめまして
僕は京都府に住む高校3年生です
この度は、一年前から個人で考えている問題について
もしかしたら数学会の方に話してみれば、新しい進展があるかも
知れないと思いました。

この数学会というところがどんなものか、また
メールの届く先がどのような方なのかは全く分かりませんが
僕の変わりに考えて欲しくて、メールを打たせてもらいました。

その仮定はこれです
双子素数に関する予想なのですが

・nを自然数とする

・双子素数は 6n±1 である

・nには次の数(ここではMと置きます)を除く自然数が入る

・Mとは 5n±1、7n±1、11n±2、13n±2
     17n±3、19n±3、23n±4、29n±5・・・
という予想です

Mについてですが、5±1や17±3、23±4のように

素数±その素数に一番近い6の倍数を6で割った数
を除く自然数のことを指します

つまり、 1、2、3、5、7、10、12、17、18、21、23、25、…

と無限(?)に続く数字です

それらを 6n±1  に当てはめると

(5、7)(11、13)(17、19)(29、31)
(41、43)(59、61)(71、73)(101、103)

と双子素数が続いていくように思います

ですが、自分の力ではこれを証明することは
この一年間無理でした、というよりも何をどうしたらよいのか
全く分かりませんでした。

このようなメールを、あなたに送ることはおかど違いかも知れません
でも、誰かが一緒に考えてくれる可能性に期待してこれを送ります
それではよろしくお願いします

立命館宇治高等学校三年   釈迦部 

ほんで学会の人からの返事

状況 : Normal
To :
CC :
日時 : Wed, 20 Feb 2002 15:08:26 +0900
From : "Takayki ODA"

標題 : Re: お願い

坂部さま

こちらは「日本数学会」のホームページ委員会のメーリングリストです。
当方では原則として数学の未解決の問題にはお答えしない ことにしていますが、
今回は例外として、 少し文献等について触れます。

双子素数の問題は、もっとも基本的な

問題1: 双子素数の組は無限に存在するか?

に限っても、私の知る限り現状では未解決です。
つまり、これは今のところ人間は誰も当否を知らない 問題だと言うことです。

あなたは、もっと強いことを主張されています。
その主張が、数学的に曖昧さがなく定義されているかどうか
書かれた文章では判然としませんが、いぜれにせ「予想」と
主張するには、考える範囲が少なすぎるように思います。
現在は計算機を使えば1万や10万までの素数を 発生させるのは
簡単で、そのうちから双子素数を取り出すのは 簡単です。

高々、1000くらいで「予想」と言われても少々たよりない
言わねばなりません。

大学受験をなさるにせよ就職をなさるにせよ大切な時期に思われます。
学会宛にメールを出された理由は良く分かりませんが、当会の
会員の多くは大学の教員で、私も例外ではありません。


この問題を趣味でおやりならば、当面の人生の問題 を片付けてから
取り掛かることをおすすめします。数学の問題は逃げていかないし、
さらに、もしあなたの「予想」が正しいとして、それは上の「問題1」 よりも
さらに強い主張であるからには、他に解決をしそうな人が直ぐに現れる とも
思いません。 以上、※1教師の一人として 言わせていただきました。

さて、素数について一般向けの本としては、カナダのリベンボイム (Ribenboim)の
本を訳した、

吾郷 孝視 著 「素数の世界」 (出版社は忘れました)

などが興味深い本です。素数にまつわる多くの問題が取り上げられています。

先日も、別の高校生から手紙 をもらいました。ゴルドバッハの問題についてです。
※2「解いた」という主張でしたが、 残念ながら解答になっておりませんでした。
ついでに言えば、この問題の「3項問題」、つまり9以上の任意の奇数は3つ以下の
素数の和で表される、は既に30年代にVinogradovによって、20万桁よ
り大きい数に 関しては解決しています。これの「2項問題」、つまり4より大きい任意の偶数は、
二つの奇素数の和で表される、という主張は、今にいたるまで証明の手がかりさえ
ありません。

後の問題を考えている、と称する人はたまにいます。そういう人が大切なことを
やっているのか、ただ人生を棒にふるために無駄な時間 を費やしているかは、
神のみぞ知る、ですが、常識的に言えば 大部分の人が※3後の方でしょう。

どの様な答えを期待してメールを出されたのか知りませんが、一緒に問題を
考える仲間を期待してならば、ここは少々違うと思います。 会員に高校生は
いません。大学生も4年生まではいません。 たいていは大学院以上です。

先ず当面の問題を処理してから、それでもこの 問題が面白いならば、
以上のようなことも考えに入れて、 後はご自分の責任でおやり下さい。

お元気で、幸運を祈ります。


このメールには少々突っ込む部分が多々あるように思う。

ちょっと質問が難しすぎたかな?
織田大先生でさえ僅か一日で放棄されてんにゃから、俺の場合、確かに 人生を棒に振る※3のパターンやな。
まぁ少なくとも弁解しておきたいのは、俺は※2「解いた!」人みたい に、決して「日本数学学会」に歯向かった訳ではありません。
ただ興味を持ってくれる人がいると思ってただけ〜まぁ俺は特別に 例外として受け答えしてもらえただけすげ〜よな。
まぁそれも、※1に発生した強制主従関係に よって俺が生徒なのは間違いないんやから、当たり前と言えば と〜ぜん。
世の中には無謀な高校生がいっぱいいるのねぇ、危うく 俺も一員になりかけたわ。その前に、当面の人生の 問題!?を解決せねばぁぁ!!
大切な時期やしね。電卓に負けたぐらいで棒に振りたくないし。もぅ カナダのリンボムさんの世界さぇ忘れてやろうかって気分。

多分皆気づいてると思うけど、大先生からの返事の「From」ってとこ、 「u」が抜けてへん?わざと?「Takayki ODA」やったら高い木ですよ 〜U入れた方がいいんじゃないですか?余計なお世話でした^д^
最後に、俺の身勝手に付き合って下さった織田先生

ありがとうございました