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私達の周りにはたくさんの便利な物があります。温度を調節をしてくれる冷蔵庫、エアコン、電子レンジ、移動手段として、電車、バス、車、飛行機。パソコン、テレビ 照明器具。私達の生活の中ではこれらはもうなくてはならない物になっています。最近問題になっているエネルギー問題は私達のこのような快適な生活と引き換えに生まれて来ました。このような生活を続けていく以上、私達一人一人がエネルギー問題に対して考えていくべきでしょう。さて具体的にエネルギー問題とはどんなものなのでしょうか?現在のエネルギー形態で問題が起こっているわけです。では現在のエネルギーとはどんなものでしょうか?そして私達はエネルギー問題に対してどんなことをしていかなくてはいけないのでしょうか?
日本での現在のエネルギーは約3分の2が火力発電、3分の1が原子力発電で賄われています。火力発電で使われる石油を含めて、石油が日本でのエネルギーが占める割合は約50%です。日本の電気をエネルギーの大部分を請け負っている石油と原子力発電というエネルギー形態がエネルギー問題を作っているわけです。まずは石油と原子力発電についての問題について説明をしていきます。
まず石油を利用することによって問題になっているのが二酸化炭素を発生するということと近い将来に無くなってしまうということです。二酸化炭素は環境問題である温暖化現象の原因の一つです。一人一年で約2,5トンもの二酸化炭素を排出していることになるそうです。二酸化炭素の排出はできるだけ阻止しなくてはなりません。しかし、現段階では二酸化炭素の排出でますます温暖化が進んでいくのかはわかっていません。自然が二酸化炭素の濃度を低くするという論文もでています。しかし、何かが起こる前に阻止しなければなりません。何かが起こってからでは遅いのです。どちらかわからい賭けにでてはいけないのです。私達は二酸化炭素をできるだけ少なく排出するエネルギー形態にしていかなければならないのです。石油や石炭に関しての問題は二酸化炭素の問題だけではありません。現在石油や石炭のような化石燃料が残り少なく危険な状況であることは一般的に知られています。しかし、発表された残りの化石燃料よりも多くあるようです。発表された化石燃料の可採年数は確認埋蔵量を生産量で割った数です。確認埋蔵量は石油会社の自己申告した数字です。物価の関係と今までの結果から自己申告した石油の量よりも多くあると考えられています。例をあげるなら、石油会社が正しい値を自己申告していない可能性が高く、もしそうならば石油の量はまだ可採年数よりあることになります。それに石油の値段が上がれば石油を発掘するための費用が多く賭けられることになり確認埋蔵量が増すことや、技術の向上からも確認埋蔵量は増えると予想されています。そのため石油や石炭のような化石燃料に対する心配は当分する必要はないようです。もう当分は化石燃料がなくなるという心配をする必要はないようです。しかし、化石燃料は限りある資源なのですから、私達はできるだけ大事に利用しなくてはいけません。そして、できるならば環境問題のことを考え利用を減らしていかなくてはならないのです。
日本ではエネルギーの30%も占めている原子力発電。原子力発電は一般的に二酸化炭素を出さないクリーンな発電手段だと考えられています。しかし、果たしてそうでしょうか?原子力発電はウランを原料として核分裂反応を利用して行われています。原子力発電の問題点はたくさんあって、原子炉破壊、廃棄物問題、廃炉問題、放射線被爆問題 プルトニウム問題などたくさん挙げられるのです。その中の4つについて説明します。まず始めに原子炉破壊について説明します。原子炉内部には100トンものウラン燃料が装荷されていて、膨大な放射能が蓄積されています。もしも原子炉に欠陥があったり作業手順を誤ったり整備に問題があったりという原因から原子炉が破壊されれば、放射線被爆によって大きな惨害となります。さらに今の世界情勢からわかるように他国などからのミサイル攻撃を受けるケースも考えなければなりません。次に廃棄物問題と廃炉問題について説明します。放射能が強い原子炉内部の部品、原子炉内部での作業で放射能を帯びた物質、それらはドラム缶に詰められ保存されています。これらの廃棄物は千年以上一万年のオーダーで外部に漏れないように保管しなければならないのです。廃炉問題については、廃棄物問題と同様に、放射能汚染を受けている廃炉は千年以上の時間で管理しなければなりません。そして廃炉をどのように処分するかは対策がとられていないのが現状です。このような廃棄物の保管場所やこのような危険なゴミを未来に残すということが問題です。最後に放射性被爆問題についての説明をします。燃料棒をつくるために鉱山からウランを採掘する労働者、精練工場、濃縮工場、加工工場、輸送過程の労働者、放射能汚染したものを清掃する労働者、労働者だけでなく、鉱山や工場付近の住民も放射線被爆してしまうというのが現状です。このような状況を続けていくことはもちろん阻止しなくてはいけないのです。環境問題である温暖化現象の原因である二酸化炭素の排出しないクリーンな発電手段だと考えられている原子力発電ですが、果たしてそうでしょうか?放射能汚染された廃棄物を出している以上、それはクリーンではないのです。そしてその保管を千年以上の時間を費やさなくてはいけません。私達は負の遺産を未来に残しているのです。その保管の費用も考えると比較的安く電気エネルギーを得られると考えられていますがそれは否定され、膨大な借金を私達はしているようなのです。私達はこのような問題のある原子力発電についてもっと考えなければいけません。化石燃料と同様に私達はできる限り原子力発電を少なくしていく必要があるのです。
それでは、どのようなエネルギー形態が私達、未来、環境問題に対して良いのでしょうか?それはクリーンで安全に摂取できる形態です。ではクリーンで安全なエネルギーの摂取とはどの様な形態があるのでしょうか?手段はたくさんあります。例えば太陽発電、太陽熱発電、バイオマスプランテーション、生物電池、糞力発電、木屑力発電、水力発電、風力発電、地熱エネルギーの利用、海洋エネルギーの利用などが挙げられます。私達の周りのエネルギー摂取の方法として言えることは、一括して一つの場所で得ようとしていることです。もっと分散的にエネルギーを摂取する方法をとるべきではないでしょうか?地域によって地形や温度や風土が違うのです。その環境でできる発電の仕方をしていけば、もっと効率良くエネルギーを得ることができます。私達が目指していかなければならない現在の集中的で廃棄物を出し危険な方法でなく分散的でクリーンで安全なエネルギーを得る方法をとることです。私は特に太陽光発電が有力なのではないかと考えています。現段階では太陽電池はエネルギー交換率や価格の面で問題があります。技術的な問題で交換率が高くないことや日照時間の問題もあります。冬になれば当然、日照時間が少なくなり、曇った日も少なくなります。価格についてはまだ高い状況にあります。しかし、この何十年間の間に技術の向上やそれに伴って新しく生み出された物が低価格になる傾向があります。今の状況で太陽光発電が難しいにしろ将来には太陽光発電は有力な発電方法になるに違いありません。
現在利用されているエネルギーの摂取方をあげてきましたが、新しいエネルギーの摂取方はないのでしょうか? 期待されている手段はたくさんあります。例えば天然ガス、燃料電池、宇宙太陽発電、MHD発電、天然ガスが挙げられます。私が新しいエネルギーとして注目しているのが天然ガスです。天然ガスは早くから発見されていましたが輸送の不便さなどから石油との競争に破れ石油ほど普及していません。しかし、パイプラインで長距離輸送が可能になった要因やマイナス162度まで冷却すると液体になることから、液化天然ガス(LNG)として貯蔵できるようになったのです。天然ガスの可採年限は石油と同じくらいか少し長めと推測されています。天然ガスの主成分はメタンです。天然ガスは石油や石炭に比べて不純物が少ないため、燃焼させたとき窒素やイオウ酸化物の発生が少ない利点があります。そして、天然ガスには水素が多く含まれているので、同じエネルギーを取り出す場合には石油に比べて二酸化炭素の発生量を少なくできるのです。そして、水素を単独で取り出せば燃料電池によって、二酸化炭素をゼロにできる可能性があるのだ。そして最近新たな資源が注目されています。「メタンハイドレート」と呼ばれる地層天然ガスです。シャーベット状となって堆積しています。日本近海の南海トラフでも国内の天然ガス消費量の100倍以上も埋蔵されていると見積もられています。比較的にクリーンなエネルギー源が枯渇問題を気にせずに手に入るのです。問題は掘削する技術がまだ完成されていないことや生態系を乱すことや気象システムに悪影響を与える危険性があることや漏れ出したメタンガスが温室効果ガスの働きをするという警告もあります。
新しいエネルギー形態を考えていくだけでなく私達がエネルギー問題を解決する助けになることはまだあります。エネルギーを無駄使いせずに有効に使っていくということです。それは難しいことではありません。私達の普段の生活で無駄なエネルギーを使っていることがよくあります。例えば照明のつけっぱなしや冷暖房を過剰に利用することなど例をあげればきりがありません。まさに省エネをもっとしていかなければならないのです。エネルギーだけでなく現在私達が使っている物を大事にすることやリサイクルをすることなど、私達が物を大切にすることでそれを作るエネルギーを使わずにすむのです。最近では大量生産、大量消費の時代だとよく言われています。流行のように使い捨てが当たり前の時代です。そのような私達の生活を改善していくこともエネルギー問題解決の手段なのです。
クリーンなエネルギーの取り方や省エネなど新しいエネルギー形態について説明しましたが、石油や原子力発電を完全にやめて新しい形態に今すぐ代わることはできないようです。しかし、私達は今の豊かな暮らしと引き換えにエネルギー問題を生み出しました。温暖化現象などの環境問題や放射能汚染問題を私達は未来に残そうというのです。できる限り今のエネルギー形態を代えていかなくてはいけません。完全にストップはできないでしょうが少しずつながら減らしていくことはできます。私達一人一人の努力によってそれらの問題を解決していかなければなりません。
1.「私のエネルギー論」池内了 文春新書
2. http://www4.justnet.ne.jp/~tasuzu/worldenergy.htm
3.http://www.saga-ed.go.jp/materials/edq01439/kankyou/energy.html
4.http://www.nef.or.jp/enepolicy/