私の好きなドラマの1つに皆さんご存知のショムニがあります。 ショムニとは庶務二課の略と聞いています。その名の通り舞台は企業の中で、そこで働く人々が登場人物となっています。基本的に仕事モノのドラマ(教師、警察、医者、検事、サラリーマン、建築士、弁護士って言うだけで大体分かりますね?)を見てきた私ですが、中でも印象的です。 ショムニの魅力の二大要素は「笑い」と「教訓」にあると思います。適切な言葉がおもいつかなかったので笑いと教訓にしました。とにかく私が言いたかったのは、ショムニには笑う部分と学ぶ部分があるということです。しかもその2つが見事に絡み合っているところが素晴らしい。 ですから私の場合、ショムニのドラマが好きというよりもまず脚本が好きといった方が相応しいかもしれません。とにかく毎回毎回見るたびに脚本家の頭の良さに驚かされます。あそこまで隙のない筋書きをいくつも書いていくことが何故可能なのか。アンパンマンの作者と似通った部分を感じます。 そして魅力は他にもあります。現実世界でも同じですが、ショムニに出てくるメンバーもみな個性を持っていて、それらが「特殊能力」として誇張されてドラマのネタになっています。ですから登場人物は誰も欠けることができない、見ていて本当にまとまった集団なんです。そしてそれらの人を「これでもか!!」ってぐらい見事に使いきる脚本がある。本当にキャラクターが活き活きとしてるドラマなんです。だからショムニはやめられない!! 私は小説ではショートショートと呼ばれる短い時は数ページが一話の本が好きですが、ショムニの基本構造もそれに似ています。毎回単純に起承転結にのっとった展開ですが分かりやすくて見てしまいます。これもアンパンマンと共通する点でしょう。 -起- 毎度おなじみの固定キャラが何やら今回のネタフリをします。ボケから入るのは鉄則。題材はお金に困っていたり、恋愛であったりと変わりますがパターンはいつも一緒です。ついでに日向さん(得意技占い)が「起」の最後に「ハッ」とひらめいて謎のお告げを宣告します。それを軸にストーリーは展開します。でCMに入る♪ -承- そこへ毎回変わるゲストがかき乱しにやってきます。基本的に良いイベントが突然変化して悪いイベントに変わるパターン。人事部がショムニをやめさせるチャンスを手に入れるのがこの時期です。この時期が一番ショートコント多いです♪ -転- 承で悪転したイベントがさらに悪化。ショムニはいろいろと大忙しです。「結」で解決するまでの伏線を張るのがここで、主に千夏が解決へと誘導して行きます。もちろん随所に小ネタがはさんであります。そういうとこはヌカリありません。 -結- ゲストが改心する時です。つまり大体ゲストは悪役というわけですね。初回のゲストは社長でしたが♪恨みや嫉妬心などをテーマに人間のあり方を主人公である千夏が思いやりいっぱいで語りかけます。この瞬間だけは、ゲストも他のショムニメンバーも普段はショムニを嫌っている人事部も社長も皆、ショムニの千夏という女に惚れ、感動するのです。まぁそれもほんの一瞬だけの話で最後のオチへとつながります。それは私達が笑うためのオチではなく、彼女らが笑うためのオチです。しかしその時点でショムニと心が共鳴していない視聴者はおそらくいません。彼女らがオチる姿が私達の笑いでもあるのです。 以上からも分かる通り、ショムニは「負け→勝ち→負け」パターンですべての話が構成されています。これはまさにアンパンマンの逆です。アンパンマンは「勝ち→負け→勝ち」で常に勝利をおさめています。もちろんハッピーエンドじゃないと見る方は気持ちがスカッとしません。ではなぜショムニは最後に常に負けるのか。それはもちろん「笑い」のためです。どうでもいいような自分勝手なことの為に努力してるくせに、知らぬ間に大きな結果を生むという結末。問題を解決してちょっと涙ぐむシーンがあって、最後の最後に失敗して終わる。そこが私が目標とするギャグの真髄に通じるものがありますし、ショムニらしさでもあるのです。 最後になりましたが、実は今日はショムニFAINALが終わる日なんです。もう二度と新しいショムニを見れないのは本当に残念です。 以上の僅かな文章に愛を込めて尊敬するショムニのみなさんに送りたいとおもいます。 俺のショムニは 終わらない(`О´/ |