東京タワー
- Not only a fall -


俺と同じ21歳の男が、夫のいる41歳の女と恋に落ちる。もしくは、
41歳の主婦が、21歳の大学生と不倫関係に落ちる、そんな話。


映画終わってから気づいたけど、観に来てたのは友達と来た主婦か友達と来た高校生ばっかで、男と言えば入場券を失くしたと声をかけてきて適当な席に座った50過ぎのおっさんと俺だけやったっぽい。なんか恥ずかしかった。


10歳上までなら好きになったことはあるが、20も上となるとほとんど親と変わらんやないか。でも実際にはある話やし、そういう空気っていうのはなんとなく分かる。


東京タワーって赤いと思ってたけど、あれってライトの色やねんな。
青色の東京タワーが出てきてびっくりした。


作品名になってるだけあって、この東京タワーは大きな意味を持つ。
作中の東京タワーは、阿倍仲麻呂で言うところの三笠の月。
つまり、「あなたと僕は違う場所にいるけれども、東京タワーはあなたからも見える」、もしくは、「あなたが見ている東京タワーを私も見ているわ」となる。


終盤、舞台がフランスになる。この理由はもちろん塔。
東京タワーが映った時、なんか古いなぁと思ったらそこはフランスやったっていう。それだけのためにフランスロケ。


この映画、友達と来てたおばちゃんらはどう思ってたんやろ。指定席と違う席に座ってたから、席あってますか?っておばちゃんらに声かけられて焦ったけど、不倫はありとか思ってるんやろか。まぁ良いと思いますよ、でも死ぬ覚悟でどうぞ。長い人生の中でも結婚ほど強い契約は他に無いと思いますよ俺は。


江國香織さんの作品は「つめたいよるに」を買ったことがある。まだ知名度は低く名前すら知らんかった時に見つけた女性の短編小説で、恋愛というかは出会いと別れをテーマにしてる人っぽくて、なんか良かったような気がする。


さすが江國さん、東京タワーは楽しませてもらいました。主人公と同い年ってのもあるけど、なんか黒木瞳さんとfall in loveした2時間でしたorn


それに触発されて、京都タワー作るでこら!


主人公、俺。41歳、某高校非常勤化学講師。その夫役は誰かにやるわ、2役やるわけにはいかんからなぁ。


とにかく、短くてしょぼい宇宙ロケットみたいな京都タワーかって、人と人とを結び付けてるっていうことを世の中に知らしめてやりたいぜ!


※スタッフ急募(京都タワー製作委員会)

05/02/23