一昨日12月18日に起こった児童傷害事件には、再び小学校が危険な場所であることを印象付けられました。 といっても、このニュースを聞いたのは丸1日経った19日の夕方です。 池田小は昔住んでいたところから数キロという近さやったけれど恥ずかしいことに、あそこかー、という程度の興味しかなかった気がします。 ところが、今回はよりにもよって自宅から1番近いであろう小学校、直線距離にして1kmあるかないかです。これはさすがに聞いた時の驚きが大きかったです。 3ヶ月ほど前に地元の芸能活動で宇治小学校の体育館を借りたことがあって、その時に運動場で子ども野球チームが試合していました。 家族が集まって応援していて、とてもにぎやかな土曜日でした。 あの学校は、正門を入る時にサイレンが鳴るようになっていて、最初は驚きました。 侵入者扱いやなぁ、と笑いながら入っていったわけですが、「まさかあの学校で」という思いでいっぱいです。どこの学校も「まぁうちは大丈夫やろう」という気持ちになって恐怖感が薄れていた時期だったのではないでしょうか。 どうやら休日しかサイレンは鳴らさない設定だったようです。 物理的な被害を見れば、犯人を含めて誰も死ななかったのは不幸中の幸いと言えるでしょう。 特に、行ったこともあるという身近さがあるのでなおさら誰も死ななかったことは大きいです。 しかし、心の傷はほぼ一生つきまとうことになるので、遺族が悲しむ代わりに本人が苦しむことになると考えればどっちが良かったとは言えませんが。 PTSDという言葉は中学時代にどっかのドラマで見た気がします。 「心的外傷後ストレス障害」が日本語名やったはずです。 今調べてみたら、やはり心的外傷後ストレス障害とありました。 覚えているものですね、中学生なりに恐怖を感じていたわけです。 特に、中学時代は香港に居たので、日本のニュースを聞いては何かとクラスで話題になっていました。 あの頃が凶悪犯罪の若年化が叫ばれ始めた時期だったと思います。 小学生を惨殺した中学生が、その子の首を門に置くという事件があって、そんなニュースを聞いていて日本には帰りたくないなとみんなで話していたのを覚えています。同世代がした犯罪だったのでとても気持ちが悪かったわけです。 香港では対暴動(反日感情を持っている人達からの)避難訓練があったものの、生徒には比較的まともな奴が多かったので、財布などを机に置きっぱなしとかはざらでした。今では小中高大のどこでも学内で盗難が多発していますが、当時は考えられませんでした。 また、話は変わりますが僕らの中学時代96年から98年にかけてはオウム真理教の事件もどんどん深刻化し、友達との間で破防法という単語が妙に友達との間で流行っていた気がします。 こっちはこんなに平和やのに、日本の同級生たちはなにをやってるのか。 日本からのニュースを聞くたびに、不気味な国だと話していました。 思えばあの頃から「日本は怖い所」というイメージがあります。 事実、よく言われていた日本の安全神話が崩れたのもあの時期だったのでしょう。 宇治小事件に話を戻しますが、たまたま19日の晩に車で前を通る機会がありました。 一瞬しか見れませんでしたが、もちろん報道陣でいっぱいで、中には保護者もまじっていたのでしょう、集会が行われているようでした。 このような深刻な事件が起きると一気にめいってしまう子どもは本当に素直だと思います。いや、僕ら大人でもめいりますよ。 ただ、これからこういう事件は増えるとしか思えないし、それに合わせて対策を強化する事になっても、事件の根本を絶つことはできないでしょう。 社会の流れは大きすぎて、トラックがすぐ止まれないように、すぐに変わることはありません。 しかし、確実に少しずつ狂っていくのが後から分かるところが怖いです。 また、悪い意味での流行なのでまた新しい犯罪が出てくることで廃れて行くのだとも思います。 本当は政府も国民の安全を守りたいと思っているでしょうが、実際には年金などの目に見えている課題に対してしか動けないのは分かります。ですから、政府がどうだとか小泉さんがどうだという無責任な意識では変わっていかないのだと思います。環境問題にしても何にしてももそうですね・・・。 宇治小の教頭先生は犯人の拘束に貢献されたそうですが、なんと地域活動仲間のご主人です。 児童の心配もあったわけですが、もちろん教員だって危険があったわけです。 だから仕方が無いとは言え、子どもらだけに焦点が当てられているような気がしてしまいます。もちろん現場ではカウンセリングなどは親子教師問わず一緒に行っているようですが。 だからそういう意味でもみんなで頑張って立ち直ってもらえたらと思っています。 宇治小は全国の先駆けとなって凶悪犯罪と立ち向かう使命を与えられたのですから。 ++++++++++++++++++++++++++++++++ <参考:ヤフー記事> PTSDで4人欠席 児童傷害現場の宇治小 児童傷害事件から一夜明けた19日、現場の京都府宇治市立宇治小(小松美恵子校長、824人)で「家を出られない」などの心的外傷後ストレス障害(PTSD)とみられる症状を訴え、児童4人が欠席した。またPTSDのカウンセリングが必要な児童も8人いるという。 宇治市教育委員会によると、欠席したのは2年生3人、6年生1人で、外出できないほか「夜泣き」や「吐き気」などの症状が出た。 またカウンセリングが必要な児童は「1人でいるのが怖い」「トイレに行くのが怖い」などと訴えた。 京都府教委は臨床心理士5人を宇治小に派遣。児童らのカウンセリングに当たらせる。 宇治小は午前9時から、体育館で全校集会を開催。小松校長が「心配掛けてごめんなさい。犯人は逮捕されたので、いつもと同じように仲良く頑張りましょう」と児童に語りかけた。(共同通信) [12月19日12時32分更新] ++++++++++++++++++++++++++++++++ |